志賀原発を廃炉に!訴訟 原告団ホームページ

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2017年12月14日
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伊方原発3号機、運転差止め

広島・松山の住民が四国電力伊方原発3号機(愛媛県伊方町)の運転差止めを求めた仮処分の抗告審で、広島高裁(野々上友之裁判長)は13日、広島地裁の決定を覆し、運転を禁じる決定をしました。
3.11福島原発事故後、高裁レベルで原発の再稼働や運転を禁じた司法判断は初めてです。
決定の中で高裁は、大規模地震のリスクについて「四国電力の想定は不十分」とする住民側の主張を退ける一方、伊方原発から約130km離れた阿蘇山の影響を重視、巨大噴火の際火砕流が同原発の敷地内に到達する可能性が小さいとは言えず、同原発の立地は不適切、と認定しました。

 

朝日新聞(12/14)
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2017年11月21日
by ok
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証人申請が却下され、結審…大飯控訴審

11月20日、大法廷に入りきれなかった多くの支援者が裁判所正面で「審議を打ち切るな!」「原発より命が大事!」と雨中のシュプレヒコールをあげる中、午後2時より名古屋高裁金沢支部において、大飯原発差止訴訟控訴審の第13回口頭弁論が行われました。

原告側は第34~42の8本の準備書面を提出するとともに、山本孝弘さん(産総研活断層・火山研究の総合主幹…一審で被告が依拠した論文に重大な問題が含まれると指摘)および石井吉徳さん(地下構造の物理探査の専門家…関電の分析結果について、現在主流である三次元探査でなく、古典的な二次元探査であり、合理的でないと主張)のお二人の証人喚問を求めました。
これに対し裁判所は10分間の合議を経た後、いずれの証人も却下し、裁判長は審理の終結を宣言しました。原告の海渡弁護士が裁判官の忌避を申立てましたが、「簡易却下」され、閉廷しました。

その後金沢弁護士会館で行われた記者会見・報告集会で中嶌原告団長は「私は今、言葉を失っている。裁判所は関西電力のサーバント(召使い)に成り下がったのか」と嘆息しました。
また島田弁護団長は「裁判長は安全性に関して何も審査するつもりはないと宣言したようなものであり、フクシマ事故の経験をふまえて二度と原発事故だけは起してはならないという国民の意識をどれだけわかっているのか、怒りをこめて問いかけたい」と訴えました。
※左は朝日新聞(11/21)、右は北陸中日新聞(同)


原告および被告の準備書面、意見陳述書などは「福井から原発を止める裁判の会」ホームページ http://adieunpp.com/judge/kousai.html をご覧ください。

2017年10月3日
by ok
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口頭弁論が行われました

第24回口頭弁論が金沢地方裁判所で行われました。

今回の原告意見陳述は福島からの避難者であり、副団長でもある浅田正文さん。
浅田さんは今年7月に一時帰宅して空間線量を測った際、立入禁止区域(大熊町)より避難指示が解除された自宅(田村市都路町)の方が線量が高かったり、避難指示がなかった福島市内の線量が立入禁止区域とほとんど変わらなかったりしたことにふれながら、今でも第一原発からの距離に基づいてチグハグな指示が出されている実態を指摘、避難生活をしている自分が「自己責任」「過剰避難」と批判される〈やりきれなさ〉など、事故から6年半の実態を訴えました。
そして、裁判の引き延ばしをはかる被告北陸電力の言い分は、フクシマの現実を見ない虚(うつ)ろな主張であり、1999年の臨界事故隠しを見ても、昨年の雨水流入事故を見ても、同社には根本的に安全文化がなく、原発を動かす資格も責任感も倫理観もない、と陳述しました。

今回原告弁護団は裁判所に「即時結審を求める意見書」を提出しました。前回被告北陸電力が主張した「敷地内断層がどの程度ずれ動くことによって重大事故対策が機能しなくなるのか、具体的機序について立証すべきだ」などの主張についてことごとく論破するとともに、判決の機は十分熟しており、何年先になるかもわからない適合性審査の結果を待つことは、司法の役割を放棄するに等しいと主張し、次回期日で結審するよう求めました。

これに対して裁判所は、有識者会合の評価書の中にある北陸電力に対する「宿題」にこだわり、追加調査や資料の提出がどうなっているのか、これまでどういうことをしてきて今後どうなるのかを見てみないと判決は下せないとして、北陸電力にその「工程表」を示すよう求めました。
原告弁護団は裁判所に対して、被告に求める内容をもっと明確にし、書面提出の期限を切るよう主張しました。
最終的に、次回口頭弁論(1/22)の1週間前に北陸電力が「工程表」を提出し、次々回期日(3/26)に裁判所が審理の方針、今後の見通しなどを原告被告双方に伝えることになりました。

3人の裁判官が揃って交代してから半年、前回弁論からも約3ヶ月が経過しました。この間裁判長は原告被告双方から提出された準備書面を読みこなして訴訟の「全体像」を把握し、結審できるかどうか、できないとすれば何が足りないのかを見通した上で具体的な指摘や要請があるのだろう。そう私たちは思っていましたが、裁判の行方は残念ながら未だ不透明だと言わざるをえません。

口頭弁論終了後、金沢弁護士会館2階ホールで報告集会が開催され、原告・サポーター、弁護団、マスコミ関係者など60余人が参加しました。

・次回口頭弁論…2018年1月22日(月)午後2時~、次々回…3月26日(月)午後2時~

左朝日新聞(10/3)
右北陸中日新聞(同)

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