志賀原発を廃炉に!訴訟 原告団ホームページ

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2025年5月17日
by ok
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金沢訴訟口頭弁論のお知らせ

原告・サポーターのみなさま
5月26日、金沢訴訟の第45回口頭弁論が行われます。

今回の原告意見陳述は山吹 啓さん。
輪島市街地にある浄土真宗大谷派寺院の住職である山吹さんは二十代のころ、「日本人は核アレルギーが強くて、原子力の平和利用にも反対するのか」という感覚であり、核の平和利用は積極的に推進すべきだと考えていました。
そのとき思いがけない出会いがあり、福井県美浜原発のすぐそばに住む漁師から、「温排水を排出する海では、アワビも魚も海藻も化け物や。オレは二度と近づかん」という話を聴きました。山吹さんは「人間が人工的に放射能を作るということは、自分たちが存在し得ない環境を作り出すことであり、人間の自己否定以外の何物でもない」と気づきます。
そして、能登半島地震での自らの被災体験と、志賀原発沖でも地震が続いている現状から、「志賀原発はこのまま運転せず廃炉にすべき」だと訴えます。

傍聴行動に参加できる方はぜひご一緒に。今回も先着順に座席が割り当てられる予定です。
原告・サポーターで傍聴席を埋め尽くし、志賀原発廃炉への強い意志を示しましょう。

◇期 日…5月26日(月)14時開廷
◇集 合…13時30分までに石川門下白鳥路入口へ
     ~裁判所まで行進し、法廷前で待機
◇裁判傍聴…14時~金沢地裁205号法廷で
◇報告集会…裁判終了後~ 金沢弁護士会館2Fホール(裁判所隣)で

2025年3月18日
by ok
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いよいよ大詰め、本人尋問~結審へ

3月17日、志賀原発株主差止め訴訟(富山訴訟)の第21回口頭弁論が富山地裁で行なわれました。みぞれ交じりの雨の中、裁判所近くに集まった原告や支援者、弁護団は横断幕を掲げて裁判所まで行進しました。

午後3時から始まった裁判では、被告側が事前に提出した「訴訟記録の閲覧制限申立て」についての激しい応酬からスタートしました。
原告側が今回提出した第41準備書面は、被告が提出した2011年3~4月の取締役会議事録の一部を検討して、取締役会での議論が全く不十分であることを具体的に指摘したもので、今回法廷でもスライド付で要約陳述する旨通告していました。
被告からの申立ては「第41準備書面のスライド5~9では取締役会議事録を引用しているので、これを上映すると閲覧制限をした意味がなくなる(だから控えてほしい)」というものです。
これに対して原告は「閲覧制限に対する意見書」を提出、同準備書面のすべてが営業機密とは到底言えない上に、被告らによってリリースされたりWebサイトで公開されたりしていることを指摘し、「営業機密には該当しない」と主張しました。
裁判所は最終的に同書面のスライド5と6だけを表示しないように配慮することを原告に要請し、原告はこれに従って川島弁護士が要約陳述しました。
次に第42準備書面を坂本弁護士が要約陳述しました。こちらは能登半島地震について取締役らが調査検討してもし避難できないことが最終的にわかったのであれば稼働してはいけないし、そういう調査検討をしなかったのならやはり、その場合も稼働してはならないと主張した書面です。

もう一つ特記すべきは、原告が「今後の立証と争点整理について」という意見書を提出し、「原告はこれで主張を尽くしたので、次回以降は人証を調べて結審する」ことを求めたことです。
私たちが求めている人証は原告和田廣治さんと被告金井豊氏の本人尋問です。和田さんは北陸電力の株主総会に毎回出席していて、被告らの善管注意義務違反を最も知る原告です。また金井被告は2011年福島原発事故当時の常務取締役であり、取締役会でどのような根拠に基づきどのような議論をして志賀原発の再稼働を決定したかを最も詳細に知る人物だからです。
閉廷後の進行協議では、被告側はこの金井氏の本人尋問に大反対したということです。

裁判終了後、原告や弁護団・支援者らは弁護士会館に移動し、報告集会を開催しました。

次回の裁判は7月14日(月)、次々回は10月1日(水)、いずれも午後3時から(午後2時に繰上げの可能性あり)同地裁で開かれます。

2025年2月11日
by ok
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“座して死を待つ”「避難計画」とは?

2月10日、金沢訴訟第44回口頭弁論が金沢地方裁判所で行われました。
久しぶりに大雪警報が解除されたものの、みぞれ交じりの空の下、原告・サポーターらは午後1時半に石川門下の白鳥路利家像前に集まり、横断幕やアピール板を掲げて裁判所まで行進しました。

今回の原告意見陳述は、笹川榮子さん。
七尾市田鶴浜町に住む笹川さんは昨年の能登半島地震で自宅が半壊、避難先を二転三転した挙げ句、現在は自宅近くの仮設住宅で暮らしています。
笹川さんは、自宅が志賀原発から5~30kmのUPZ圏内にあり、原発が重大事故を起して緊急事態になったら屋内退避するになっていることについて、「半壊の自宅に閉じこもり、停電・断水が続く中、エアコンは使えず食料も尽きる中、屋内で放射能を浴び続けることは『座して死を待つ』ことです」と指摘しました。
そして自らの被災経験をふまえ、「避難計画は私たちを守れず、原子力防災訓練も役に立たないことがハッキリしました。地震への備えは一にも二にも、志賀原発を運転させないことです」と強く訴えました。

今回被告北陸電力側は準備書面(36)を提出し、原告側の第58準備書面「避難計画の実効性欠如による人格権の侵害」について「反論」しました。また原告の求釈明に対する回答書(2)を提出しました。
これに対して原告弁護団は、有識者会合の結論が覆ったときの規制委員会に提出されていた「敷地内断層ののスケッチ図や写真」が有識者会合の場で提出・説明されなかった理由などについて追及しました。
また金沢訴訟の14年間のうち半分近くの期間が「規制委員会の判断を待つ」ことに無駄に費やされていることを指摘し、次回の口頭弁論で「進行協議」を持つことを求め、裁判所もそれを了承しました。

法廷では以上のやりとりの末、次回の弁論を5月26日(月)14時から開催することを決めて約27分で終りました。

口頭弁論終了後、原告・サポーター、弁護団、報道陣らは隣の金沢弁護士会館会館2階ホールに移って報告集会を開催、マスコミ関係者を含め約40人が参加しました。

 

北陸中日新聞(2/11)
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