志賀原発を廃炉に!訴訟 原告団ホームページ

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2021年2月5日
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金沢訴訟口頭弁論の報告

2月4日、第32回口頭弁論が金沢地方裁判所205号法廷で行われました。
寒風が吹きつけときに雪が舞う中、原告・サポーターは石川門下の白鳥路入口に集合、横断幕やアピール板を掲げて裁判所まで行進しました。
新型コロナウイルス感染対策として、一人置きに減らされた傍聴席は36席。今回は抽選でなく先着順となり、法廷前の廊下に長い行列ができました。

今回原告意見陳述を行ったのは全国一般労組で専従役員をしている尾崎彰信さん。
尾崎さんは3.11福島原発事故を目の当たりにして、こんな悲劇を二度と引き起こしてはならないという思いで原告団に加わった経緯から語りはじめました。
そして、原発は何のためにあったのか―安全神話をふりまき、危険な原発を過疎地に押しつけ、地元住民の犠牲を原発マネーで買収し、核のゴミや核兵器に転用できるプルトニウムをため込み、幾万の原発被災者を生み、広大な国土を人の住めない土地にしてしまった。人々の命と平和な暮らしと幸福を犠牲にしてまで、誰の何の利益のために原発を動かすのか、あらためて問い直すべきではないか、と提起しました。
尾崎さんは最後に、将来世代への負の遺産を増やさないために、一刻も早く「原発ゼロ」へ踏み出す決断が必要だと訴えました。

その後裁判の進行をめぐる協議がありました。
今回被告北陸電力は「上申書」を提出し、1月15日に開催された規制委員会の適合性審査会合(TV会議)について報告しました。その中で北電は陸域6本海岸部4本の評価対象断層について、上載地層法および鉱物脈法による調査で12~13万年以降活動していないことを確認したと説明、規制委も「データがおおむね揃っている」などと評価し、「今春以降に…(中略)…現地調査を実施した上で、活動性についての最終判断を行うとの具体的方針を示した」としています。
※この「今春以降…」の部分は審査会合で言及があったのではなく、マスコミ報道を引用したにすぎないということがその後の原告弁護団の追及で明らかになりました。
原告側は前回同様、すでに審議は尽くされているとして早期結審を主張し、またいつまでも漫然と規制委の判断待つのではなく、時期を区切るなど適切な訴訟指揮を行うよう求めました。
しかし裁判長は「現時点でこれまでの審理方針は変更しない」と述べて、次回弁論期日を設定しました。原告側の「その期日までにどんな準備をすることを求めているのか」という問いに対しては、「とくに予定するものはない」ということでした。一体何のために次回期日を決めたのでしょうか?

口頭弁論終了後、北陸会館5階ホールで報告集会が開催され、原告・サポーター、弁護団、マスコミ関係者など40余人が参加しました。
次回口頭弁論は5月31日(月)、午後2時から開かれます。

2021年1月20日
by ok
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原告団ニュースを発行しました

原告・サポーターのみなさま。全国で原発訴訟をたたかっている仲間のみなさま。
原告団ニュース第28号を発行しました。

主な内容は
◇「攻めの求釈明、富山の裁判所を動かす」富山訴訟坂本弁護団事務局長
◇「次世代に大きな負債  できることは?」浅田原告副団長

ぜひご一読ください。

2020年12月31日
by ok
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年頭にあたって

フクシマから10年となる2021年を迎えました。私たちにとっては、提訴以来9回目の新年です。
原告・サポーターのみなさま、志賀原発の廃炉を求めるすべての仲間のみなさまのご支援に感謝するとともに、結審を延ばして司法の責任を放棄する金沢地裁への怒りと、一日も早い廃炉実現への決意を、年頭にあらためて確認し合いたいと思います。
私たちが金沢地裁に提訴したのは2012年6月30日。多くの市民の脳裏には福島第一原発を襲う巨大津波、相次ぐ水素爆発の衝撃が刻み込まれ、日に日に明らかとなる放射能汚染の実態と住民被ばくの情報に怯える日々が続いていました。フクシマの惨状を直視すれば原発再稼働などあり得ない、司法に頼らずとも脱原発は実現するのでは、との雰囲気すら漂う中、「再びフクシマを繰り返してはならない」「志賀原発の廃炉を実現することでフクシマと連帯していこう」との思いも込めての提訴でした。
 その後の原子力ムラの巻き返しは尋常ではなく、安倍政権によるまやかしの「福島復興」と原発再稼働、そして原発輸出を3点セットにした原発復権の動きは原子力規制委員会や司法までも巻き込んで推し進められました。金沢地裁で「原子力規制委員会の結論を待つ」とする裁判長が二人続くのも、このような動きと無関係ではないでしょう。
情勢は楽観を許しませんが、私たちの運動は悲観論に立つ必要はありません。なぜなら、私たち以上に原子力ムラは追い詰められているからです。安倍前政権が推し進めた原発輸出計画はことごとく破綻(はたん)し、原子力業界は資金と人材を確保し続ける展望がなく、産業として維持することが困難となっています。後を継いだ菅政権は2050年のカーボンニュートラル実現に向け原子力の活用を謳(うた)っていますが、負の遺産にしがみつき限られた予算を分散していては、省エネ・再生エネルギーの普及や社会システムの転換を遅らせるだけであり、世界の脱炭素の潮流からさらに遅れることになるでしょう。福島第一原発の事故収束や廃炉作業、汚染水問題、周辺環境の回復などフクシマを巡る重要課題はなに一つ解決しておらず、被災者の生活再建への苦悩は続いています。重大事故の被害は深刻かつ甚大で、その影響は10年の歳月を経てより鮮明になっており、脱原発を志向する世論はほぼ定着したと言っていいのではないでしょうか。
脱原発訴訟は一進一退の攻防が続いていますが、2020年は二つの裁判に勝利し、それぞれに大きな意義がありました。1月の広島高裁・伊方原発差止め仮処分決定は、2017年12月の同高裁の仮処分決定以来二度目であり、上級審の壁も徐々に崩れつつあることを示しています。決定は地震や火山のリスクに対する調査や想定が不十分であり、規制委の判断に誤りがあるとしました。
12月の高浜原発3、4号機の設置変更許可取消を認めた大阪地裁の仮処分決定は、他の全ての原発にも共通する基準地震動の設定に関する規制委の判断の誤りを指摘したものです。
こうした中での金沢訴訟ですが、先の広島高裁および大阪地裁の仮処分とは直接の争点こそ違いますが、規制委の審査の過誤を指摘する判断は、「原子力規制員会の結論を待つ」とする金沢地裁に側面から大きな揺さぶりをかける内容です。加えて、北陸電力が期待を寄せる敷地内断層を巡る規制委の審査も到底順調とは言えず、「一体いつまで待ち続けるのか」という指摘が今まで以上に裁判長に重くのしかかることでしょう。私たちはあらゆる機会を捉えて早期結審をいままで以上に訴えていかなければなりません。
一方、北電株主が北電経営陣に志賀原発の差止めなどを求めた富山訴訟は、さる12月9日の第4回口頭弁論で大きな動きがありました。裁判所が原告側の求釈明を受入れ、再稼働に向けて準備を進める北電経営陣に対して、事故リスクについてどこまで検討したのかを明らかにするよう求めたのです。志賀原発の事故リスクを回避するために必要かつ十分な検討を行なうことは、経営上も企業の社会的責任の観点からも、原発保有会社の経営者に求められる当然の義務だと考えます。今後の展開が大いに注目されます。私たちとしても傍聴行動はもちろん、裁判情報の積極的な発信を行っていきたいと思います。
フクシマから10年となる今年中の志賀原発の廃炉決定は、残念ながら厳しいと言わざるをえません。しかし、金沢訴訟はここ数年続いたアイドリング状態から今一度ギアを入れ直し、廃炉へと走り出す年になると思います。富山訴訟は今後の行方を左右する重要な年となることは間違いありません。
予期もしなかったコロナ禍は当面収束の見通しが立たず、私たちの運動にも歯がゆさが付きまといます。それでも従来の運動スタイルを見直しながら、今年も志賀廃炉に向けてできる限りの取組みを展開していきたいと思います。みなさまのさらなるご支援、お力添えをお願い申しあげます。

 2021年元旦   
志賀原発を廃炉に!訴訟原告団長 北野 進