志賀原発を廃炉に!訴訟 原告団ホームページ

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2020年7月14日
by ok
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金沢訴訟口頭弁論が開かれました

7月13日、第30回口頭弁論が昨年11月以来8ヵ月ぶりに金沢地方裁判所で行われました。
新型コロナウイルス感染防止のため、今回の傍聴席は原告・被告・報道関係者を含め23席(通常の約三分の一)のみ。大法廷にもかかわらず、傍聴希望者による抽選となりました。

この口頭弁論は当初3月5日の予定でしたが、コロナ禍の影響で延期されました。この間に裁判官の異動があり、裁判長はじめ裁判官が三人とも変わりました。これにともない、原告弁護団は「更新弁論」(新しい裁判官にこれまでの審理経過や主張の要点を説明する)を行いました。

最初に宮本弁護士が第56準備書面を要約陳述しました。施設直下の断層の「活動性を否定できない」とした有識者会合の評価書(有識者報告書)の内容をパワーポイントを使ってわかりやすく解説するとともに、この間の規制委審査会合の経過を簡潔にまとめて報告しました。
宮本さんは「有識者評価書」が受理されてから4年経っても評価対象断層さえ確定しておらず、その停滞は被告北電の審査対応の悪さが原因であること、また最終的な結論の判断時期は誰も皆目(かいもく)見当のつかない状況であることを明らかにしました。

つづいて中田原告弁護団事務局長がこの間の裁判の流れを説明するとともに、前裁判体の「規制委員会の判断を待つ」という審理方針がいかに原告らの訴えを踏みにじっているか、司法の責任を放棄したものであるかを明らかにし、早期に結審し判決を下すべきだと主張しました。

今回原告意見陳述を行ったのは県教組委員長の谷内直さん。
谷内さんは「私たちは大量絶滅の始まりにいます。それなのにあなたたちが話しているのはお金のことばかり。恥ずかしくないんでしょうか!」とスウェーデンの環境活動家グレタ・トゥーンベリさんの国連でのスピーチを引用するとともに、バス遠足で原発PR施設「アリス館志賀」に連れていったときの子どもたちとのやりとりを語りました。そして「あなたたちは私たちを失望させている」という言葉を子どもたちから発せられることのないよう、今を生きる大人としてできることはこれ以上「負の遺産」を増やさないことだ、と強く訴えました。

つづいて被告北電弁護人が、訴訟進行に関する意見(弁論更新にあたっての意見書)として、「『有識者報告書』に依拠した審理・判断を行うことは相当でなく、適合性審査の判断を待った上で、これを踏まえた審理・判断がなされるべき」と主張しました。

最後に次回期日をめぐって協議があり、そこで山門新裁判長は前裁判長の審理方針「規制委員会の判断が出るまで待つ」について、現時点では変更する予定はない、と表明しました。
原告弁護団は裁判所の方針があくまで「現時点のものであること」を前提に、次回期日設定(11月5日午後2時~)に応じました。


口頭弁論終了後、北陸会館5階ホールで報告集会が開催され、原告・サポーター、弁護団、マスコミ関係者など40余人が参加しました。

2020年6月30日
by ok
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書面議決のまとめ

新型コロナウイルスの感染が深刻化する中、私たちは今年度の原告団総会を中止し、書面で議案への賛否やご意見を伺うという方式に変更させていただきました。議決の結果がまとまりましたので、以下報告いたします。

【議案に対する賛否について】
書面議決書で賛否を表明したのは、原告66名、サポーター(労組)4名で計70名。
第1号議案 2019年度活動および決算報告…賛成69、保留1
第2号議案 2020年度活動および予算…賛成69、保留1
第3号議案 2020年度役員改選…賛成69、保留1

【意見表明について】
議案に対する意見を記載してくれた方は22名でした。以下、主なものを紹介します。

「『二つの緊急事態宣言』についての指摘に、私たちが忘れてはならない3.11の教訓をあらためて考えさせられました。『ポストコロナ』に向かう情勢認識も示唆に富む内容でした」(津幡町・Oさん)

「議案の丁寧でわかりやすい文面に教えられ、感謝しています。原発を存続させることがもう不可能であることに目をつぶり、正常な判断をひたすら避ける情けなさ。何とか力をつなぎ合わせて『いのちこそ』という思いを届けたいです」(七尾市・Sさん)

「志賀原発のことだけでなく、福島のこと、全国の原発訴訟の状況など、どのページも知りたかった情報ばかりで、とても参考になりました」(羽咋市・Tさん)

「新型コロナ感染拡大に伴い、金沢・富山で口頭弁論の期日が取消されたこと、あわせて、金沢訴訟は提訴から8年になろうとしているのに、結審が先延ばしになっています。裁判長の責任は重大です」(富山市・Uさん)

「具体的で詳細な議案に、原告の一人として共感します。廃止措置計画の完了を想像すると気が遠くなりますが、自分が出来ることをひとつずつ着実にしていかねばと考えます」(七尾市・Sさん)

「世の中がコロナ一色に染まり、マスコミからも見えてこない原発の状況について詳しく記述されていて、自分自身忘れかけていたことを思い出すことができました」(金沢市・Tさん)

「コロナ禍で、不景気で、電力も余っていることでしょう。どうか、このまま原発が廃炉となるよう、心から願ってやみません」(金沢市・Mさん)

「『新型コロナウイルス感染防止』に託(かこつ)けて、北電の責任追求や訴訟の行方がうやむやにならないことを祈ります。市民の監視が大切だと思います」(金沢市・Hさん)

「コロナ禍でも、情報をしっかり共有し、連帯していきましょう」(富山市・Kさん)

「新型コロナ禍を受け、パラダイム転換の必要性にかなりのスペースを割いて、方針を提起していることに賛同します」(金沢市・Mさん)

「原発を再稼働する状況ではまったくない。北陸電力に志賀原発を運転する資格はない。あともう一歩です。ともにがんばりましょう!」(野々市市・Sさん)

2020年6月25日
by ok
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北陸電力が株主総会開催

6月25日、富山市の北陸電力本店で今年の株主総会が開催されました。
石川・富山の「北陸電力と共に脱原発をすすめる株主の会」の仲間たちは1990年から毎年出席し、社長や取締役に直接志賀原発の稼働中止などを訴えてきました。

この日も朝8時半から「株主の会」や支援者ら30余名が本店前に集まり、総会前のアピール行動を行いました。

今年の株主総会は新型コロナウイルスの影響できわめて異例な総会となりました。同社は感染拡大防止を口実に、総会招集通知に「総会当日の来場を控えてください」と繰り返し記載したり、株主の質問を2~3分に制限して審議時間の大幅削減を図るなど、株主総会の形骸化を目論みました。
その一方で、まったく不要不急の志賀原発の再稼働のための工事を続けています。
まさに、コロナ禍に悪のりして脱原発の声を抑えつつ、再稼働の動きを加速させようとしています。

午前10時からの株主総会には百余名(昨年の三分の一以下)が出席、「株主の会」の会員など十数名が経営陣に質問および修正動議、株主提案などを行いました。

 

北陸中日新聞(6/26)
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