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裁判長が求釈明に対する「見解」を示す

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志賀原発株主差止め訴訟(富山訴訟)の第10回口頭弁論が6月15日、富山地裁で行なわれました。今回は久しぶりに傍聴制限が解除され、私たち原告・サポーターは抽選を経ず先着順に入場しました。それでも弁護団を含めて全35席が一杯となる中、午後3時に開廷されました。

今回は裁判官の交代による弁論の更新で、まず原告団副団長の川原登喜のさん(入善町)が2回目の意見陳述を行ないました。
川原さんは今年1月福島県の小児甲状腺がん患者6人が東京電力に損害賠償を求めて提訴した訴訟を取り上げ、福島県では266人が甲状腺がんと診断され、うち222人が摘出などの手術を受けている事実を指摘して「『過剰診断』などと福島原発事故の影響を否定することは許されない」と訴えました。さらに避難計画の不備や軍事攻撃に対するリスクなども指摘し、「『志賀原発に経済合理性は全くない』(大島龍谷大教授意見書)のに、私たちや子どもたちの命を脅かして作られる電気はいりません」と述べて陳述を締めくくりました。

続いて原告弁護団の坂本弁護士が今回提出した第22準備書面について、パワーポイントを使って要約陳述をおこないました。この書面は、富山訴訟の訴えの根拠となる会社法360条に定める取締役の善管注意義務について、その内容、特定の程度、証拠提出に関する被告らの協力義務に関する理論面を補強し、裁判所に対して被告への釈明を促すための書面です。
坂本さんは「取締役が経営上の意思決定をするにあたり、『前提となる事実の認識』に不注意があるなら、(会社法360条にある)善管注意義務の違反が認められる」と指摘し、この「不注意」の存在は「事実に基づく意思決定」の当否いかんとは別個に、これに先立って独自に判断できる事項であることを明らかにしました。そして要は「合理的な情報収集・調査・検討が行なわれたか否か」であるとし、「前提となる事実の認識」について被告らに不注意がなかったかどうかを判断するためにこそ、取締会の議事録を法廷に提出することが必要だとあらためて主張しました。

一方、被告ら及び補助参加人(北陸電力)の弁護団からは準備書面(8)が提出されており、前回口頭弁論で原告が提出した第21準備書面―新規制基準の不合理性―」に対する反論が展開されています。加えて、第22準備書面に対しても「新規制基準の内容やその妥当性などについては取締役に検討義務はない」などと反論を展開しました。

以上を踏まえて裁判長は、最大の争点となっている原告の被告に対する求釈明について、裁判所としての見解を明らかにしました。
被告に対しては、原告が第9準備書面で求めた「使用済み核燃料プールの危険性」に関してのみ釈明を求めましたが、この他の求釈明については認めず、争点を厳しく絞り原告に重い立証責任を負わせる独自の見解を表明しました。会社法360条の「善管注意義務違反によって会社に回復できない損害が生じるおそれ」とは「会社が全資産をもってしても補塡できない程度の損害」だとしました。これでは志賀原発が重大事故を起した場合に限られてしまいます。裁判所が勝手に判断のモノサシを狭めてしまっていると言わざるを得ません。
その直後、原告弁護団は15分間の休廷を求めて対応を協議しました。そして、準備書面(8)に対する反論と、裁判所の判断枠組みそのものが間違っているということを次回期日で主張していく旨を伝えました。

その後原告や弁護団・支援者らは弁護士会館に移動し、報告集会を開催しました。

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