志賀原発を廃炉に!訴訟 原告団ホームページ

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意見陳述した常盤さん

2012年12月15日
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廃炉裁判―第2回口頭弁論

12月14日、志賀原発の運転差止め・廃炉を求める訴訟の第2回口頭弁論が金沢地方裁判所で開かれました。
地裁に向かう原告らこの日は午後1時20分に開廷され、最初に原告の常盤亜左子さんが意見陳述を行いました。常盤さんは金沢市内の小学校教師です。彼女は昨年夏、自分が担任している1年生のクラスに福島県から避難し転入してきた児童のことを話しました。その子が徐々に友だちを増やし、学校で元気よく遊び、はじけるような笑顔を見せるようになったこと。児童の中1の兄が、祖父母や友だちと離れたくないと避難をいやがり、今も避難してきたことを金沢の友だちに隠していること。また児童の両親から聞いた話として、通学路の放射線量が高いのに除染が進まない現実や、地元に仕事がありお客さんがいるから、避難したくてもできない身内の状況など、「家族がそれぞれにやり場のない悲しみや苦しさをこらえて、子どもたちのために最善の策と考えて石川に避難してきた」様子を伝えました。
そして「今勇気をもって原発を捨て去り」、すべての子どもに「目に見えない放射能に脅かされることのない、普通の子どもの生活を送らせてあげてほしい」と訴えました。
続いて中田弁護士が「第4準備書面」(安全指針の欠陥)について要約陳述しました。その中で中田さんは、福島第一原発の事故では原発を冷やすことも放射性物質を閉じ込めることもできず、安全指針類(耐震審査指針、立地審査指針、安全評価指針ほか)が機能しなかったことを指摘し、志賀原発もこれらの指針に基づいて設置・運転許可がなされている以上、安全性は確保されていないことを明らかにしました。
最後に岩淵弁護士が、「第3準備書面」(原子力ムラに歪められた安全基準・審査)を要約陳述しました。岩淵さんは原子力ムラの閉鎖性や利権構造を具体的に指摘し、彼らによって安全基準や安全審査の内容が歪められていることを暴露しました。たとえば、原発の設置許可申請が国の安全審査で却下されたことは一度もなく、その背景には、審査の経過が原子力ムラの委員によって逐一電力会社に漏らされ、合格するまで何度も「追加補正」を提出させる「出来レース」ともいうべき実態がありました。志賀原発の「典型的な活断層」(今泉東北大学院教授)が三度にわたって見逃されたのも、こうした歪められた「安全審査」の結果と見るべきだ、と主張しました。
終了後、北陸会館5Fホールで報告集会が開かれ、原告・弁護団、サポーター、マスコミ関係者など60余名が参加しました。

朝日新聞 12/15 北陸中日新聞 12/15

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2012年11月8日
by ok
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裁判資料Ⅰ―訴状および答弁書

訴状(私たちはなぜ志賀原発の差止め・廃炉を求めるのか、訴えの趣旨)、第一準備書面(訴状の補足)および答弁書(北陸電力側からの反論)を全文掲載します。

訴状…PDFファイル
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第一準備書面

答弁書…PDFファイル ※クリックすると開きます
答弁書・別図 
答弁書・注釈集



10/3 報告集会

2012年10月4日
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廃炉訴訟―裁判がスタート

地裁に向かう原告ら10月3日、志賀原発の運転差止め・廃炉を求める裁判の第1回口頭弁論が金沢地裁で開かれました。裁判に臨んで原告・弁護団は大手町白鳥路広場に集まり、多くのサポーターとともに、横断幕を掲げて裁判所まで行進しました(写真左)。
この日は午後1時20分に開廷され、最初に原告の代表二人が「なぜ提訴したのか」という思いを述べました。原告団長の北野進さん(珠洲市議)は、29年間にわたって関わってきた珠洲原発反対闘争のことから話し始めました。電力会社と国、石川県、珠洲市が一体となって原発誘致によるバラ色の地域振興を語り、他方で原発の安全神話がばら撒かれたこと、そしてその安全神話が昨年3月11日福島第一原発事故であっけなく打ち砕かれ、かつて推進派であった人から「あんたらの言うた通りになったなあ、珠洲に原発がなくてよかった」と言われたことを明らかにしました。北野さんは「福島第一原発事故からありとあらゆる教訓を学び、福島の悲劇を二度と繰り返さない取り組みを広げていくことが、珠洲原発の闘いに関わった者の責任だと思っています」と廃炉に向けた決意を表明しました。
続いて原告の道永麻由美さん(富山市在住)が意見陳述を行いました。道永さんは、福島原発事故は「原子力安全神話」におぼれ、地震や津波などの災害対策や周辺住民の防災対策を怠っていた国や電力会社による、許しがたい「人災」であることを指摘しました。また原発の元配管技師の言葉を引用して、「原発は働く人を被曝させなければ動かないもの」であり、「そんな人々の犠牲の上に作り出される電気を享受したくありません」と意思表示しました。そして「北陸電力は今日まで約1年半、原発に依存することなく電気を供給しています。志賀原発を廃炉にできない理由はどこにもないはずです」と訴えました。
次に、弁護団がパワーポイントを駆使して訴状の要約陳述を行い、続いて「請求原因の補充」(訴状の補足)を行いました。その中で、①志賀原発の直下に活断層(S1~S8)が存在することが保安院の専門家会議などで指摘され、各断層が連動して動く可能性があること、②揺れだけでなく、断層面がずれることによって建物および構築物が破壊され、過酷事故が起きる危険性があること、③活断層の上に原発重要施設を設置することは安全審査において想定されておらず、禁止されるべきこと、などを訴えて、直ちに運転を差止めなければならないと主張しました。北陸会館での報告集会
終了後、兼六園下の北陸会館5Fホールで報告集会が開催され、原告・弁護団・サポーター、報道関係者など約120名が参加しました(写真右)。
第2回口頭弁論は12月14日(金)に開かれます。


2012年10月4日朝日新聞

 

 

 

 

 

 

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