志賀原発を廃炉に!訴訟 原告団ホームページ

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2015年10月16日
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志賀廃炉訴訟の第16回口頭弁論

10月15日、志賀原発を廃炉に!訴訟の第16回口頭弁論が金沢地方裁判所で行われました。
原告とサポーターは15分前から快晴の兼六公園下に集まり、福井や富山、滋賀県などから駆けつけてくれた仲間たちとともに、裁判所まで行進しました。

裁判は多くの原告・サポーターが傍聴席を埋めた205号法廷で午後1時30分に開廷され、最初に原告の和田廣治さん(富山市)が意見陳述しました。
201510-15口弁16 032hh志賀原発がまだ工事中だった1990年から反原発株主として北電の株主総会で発言してきた和田さんは、4年以上に及ぶ志賀原発運転停止中の電力需給状況を明らかにしながら、電力の安定供給のためにも、北陸地区の経済活動にとっても、志賀原発が不要であることを示しました。
和田さんは最後に、「志賀原発の再稼働を認めると…私たちやこれから生まれてくるすべての命が危険にさらされます。仮に事故がなくても、志賀原発で発生した大量の放射性廃棄物を今後数百年、数千年、数万年にわたって子々孫々に、生きとし生けるすべての命に、重大な危険性と膨大な費用を押しつけることに直結します」と訴えました。

続いて、原告弁護団が主張を裏付ける「証拠」として、映画『日本と原発』(30分短縮版)を法廷で上映しました。
被告北陸電力は「この映画の上映に反対する。そんなモノは全く必要ない」と上申書を提出して強固に反対してきました。こうした彼らの姿勢は、わからないわけではありません。
裁判所に原発事故の被害についてわかってもらうためには、それを直接体験してもらうのが一番です。201501「日本と原発」-2
法廷では、被告の代理人たちが苦い顔をしてモニターを眺めたり、眠ったふりをしていたのとは対照的に、裁判官はみんな、真剣な表情で見ていました。あらためて映像を通して、私たちの主張をしっかり伝えることができたと思います。

閉廷後の進行協議では、裁判長がこの裁判の争点を整理して年内に原告・被告に示すことを、あらためて表明しました。
今回被告からは二つの書面が提出され、私たちの主張に対してそれなりに反論を展開しました。
私たち原告側は、規制委員会の評価書案が完成した段階で書面を提出すると共に、被告の17、18準備書面に対する反論を行っていく予定です。

口頭弁論終了後、兼六園下の北陸会館で報告集会が開催され、原告・サポーター、マスコミ関係者など90余人が参加しました。
201510-15口弁16 007hh
201510-16口弁ashh201510-16口弁chnh※左朝日新聞(10/16)、右北陸中日新聞(同)
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2015年9月15日
by ok
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大飯控訴審の口頭弁論

9月14日午後2時より名古屋高裁金沢支部において、関西電力大飯原発差止訴訟控訴審の第5回口頭弁論が行われました。

201509-14大飯控訴審⑤ 012hh法廷では最初に、元小学校教師の松本浩さんが意見陳述しました。松本さんは新任教師として赴任した1962年、学校近くの集落に原発誘致の話が持ち上がったときの出来事について語りました。使用済み核燃料の処理は人間の手に負えないと主張する松本さんに、当時の教頭先生は「今後50年もすれば、人類の英知が必ず解決する」と言って説得しました。
松本さんは「あれから50年経とうとしていますが、人類の英知は使用済み核燃料の問題を解決しましたか?」と厳しく問いかけ、膨大な量の死の灰を子孫に残す国の原発政策を批判しました。

続いて笠原原告弁護団事務局長が第8準備書面「新規制基準の欠陥について」要約陳述。
201509-14大飯控訴審⑤ 008hh最後に玄海および川内原発訴訟に携わっている椛島弁護士が、川内原発仮処分判決の問題点について要約陳述しました。
椛島さんは報告集会で、同判決を3.11以降出てきた良心的な判決に水を差す「臆病な判決だ」と述べ、抗告審に向けて、原発事故がいかに壊滅的で不可逆的な被害をもたらし、そこを人が住めない土地にしていくか、そういうことをしっかり訴えていきたい、と決意を語りました。

陳述終了後、証人尋問なども想定する原告側と、早期判決を望む関電側との間で激しい応酬がありました。内藤裁判長は「これ以上反論することはない」と主張した関電に対して、本日の原告の主張に反論するよう求めました。

原告および被告の準備書面、意見陳述書などは「福井から原発を止める裁判の会」ホームページ http://adieunpp.com/judge/kousai.htmlをご覧ください。

第6回口頭弁論は11月30日(月)午後2時~
第7回口頭弁論は来年2月29日(月)午後2時~ 同高裁で行われる予定です。
201509-14大飯控訴審⑤ 003h

2015年7月28日
by ok
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志賀原発を廃炉に!訴訟口頭弁論の報告

7月27日、志賀原発を廃炉に!訴訟の第15回口頭弁論が金沢地方裁判所で行われました。

裁判は午後1時30分に開廷され、最初に原告の山添和良七尾市議が、志賀原発30km圏の住民の声を代弁する形で意見陳述陳述しました。
201507-27廃炉口弁15 023hh山添さんは、堂下原告団事務局長の地元のすぐ近く、旧志賀町稗造(ひえづくり)地区(七尾市中島町)に住んでいますが、2011.3.11フクシマ事故の前後では原発に関する「常識」が180度変わったといいます。
原発は危険きわまりないもの、ひとたび事故を起すと筆舌に尽くしがたい被害を起します。「故郷に帰りたくても帰れない」という叫びを聞くたびに、「明日はわが身」という思いを強くしたと訴えました。
山添さんは北電との安全協定の見直しにふれ、羽咋市、中能登町と連携して立地自治体と同様の権限を求めていくことを表明しました。

次にこの4月から原告弁護団に加わったばかりの小島弁護士が、第45準備書面「世論と社会通念」について要約陳述しました。201507-27廃炉口弁15 032hh
小島さんは新聞社やTV局などの各種世論調査の結果を示し、脱・減原発を支持する国民の意思が、もはや一過性のものではなく、社会通念ないし社会観念として定着したことを明らかにしました。また新たな規制基準に基づく原発再稼働についても国民の大多数が反対しており、現行の安全管理体制が全く信頼されていないことも浮き彫りにしました。
小島さんは最後に、裁判所はこれら新しく定着した社会通念(社会観念)を前提とした判断を行わなければならない、と訴えました。

続いて宮本弁護士が第46準備書面「敷地内断層」について要約陳述しました。
宮本さんは7月17日に出された原子力規制委員会専門家会合の「評価書案」を要約し、裁判所に対して、中身をよく見て冷静に判断すれば、結論は誰の目にも明らかだと訴えました。

原告弁護団からはこの他に第42準備書面「富来川南岸断層」、第43準備書面「震源を特定せず策定する地震」、第44準備書面「原発の必要性」を提出し、被告の「反論」に対する再反論を行いました。
被告北陸電力からは「敷地内断層」についての書面が提出され、規制委員会の5月の評価会合について、「有識者はスケッチと写真という限られた情報に基づいて推論を述べているにすぎない」などと相当ズレた認識を披瀝しました。

最後の進行協議では、裁判長から「この訴訟には多くの争点があるが、それぞれどういう主張をしているのか、かみ合っているのかいないのか、そのことについて整理案を出したい。それを基に、今後の証人尋問など必要性を考えていきたい」という意向が表明されました。
201507-27廃炉口弁15 013hh口頭弁論終了後、兼六園下の北陸会館で報告集会が開催され、原告・サポーター、マスコミ関係者など80余人が参加しました。

「福井から原発を止める裁判の会」の奥出さんからも、大飯訴訟控訴審の状況について報告があり、連帯してたた201507-27廃炉口弁15 040hhかう決意表明がなされました。

次回口頭弁論は10月15日(木)、次々回は2016年1月25日(月)、いずれも午後1時半から同地裁で開かれる予定です。引き続きご支援くださいますよう、よろしくお願いいたします。