2019年8月2日
by ok
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8月1日(木)午後2時、金沢地方裁判所で口頭弁論が開廷されました。
法廷ではまず、原告の和田美智子さんが意見陳述を行ないました。
和田さんは、富山県八尾町の山里で化学肥料や農薬を使わずに米や野菜を育てています。自分の食べ物は自分で作る、彼女の「原発イラナイ」の表現は、百姓をすることです。
1986年のチェルノブイリ原発事故の放射能汚染をきっかけに、安全、健康な暮らしは一人一人の配慮だけでは実現できないことに気づいた女性たちが行動し始めました。そのころ富山・石川のネットワークの中心にいた和田さんは、志賀原発建設予定地で体を張って反対運動をするじいちゃんばあちゃんたちと交流を重ねた経験を語りました。
和田さんは、もし大事故が起ったら、人や自然に対して深刻かつ修復不可能な危害を及ぼす志賀原発は今すぐ廃炉にしていただきたい、と強く訴えました。
続いて「進行協議」に入りました。まず被告北陸電力の代理人が規制委員会の適合性審査の進捗状況について説明しました。それによれば、陸域、海岸部、敷地周辺それぞれの断層の調査結果を8~10月末をメドにまとめ、9月以降、順次規制委に説明するということです。断層の活動性についての結論がいつごろ出るのか、未だにわかりません。
原告弁護団からは「有識者会合の評価書が出てから3年経っても審議中で、いつ終わるかまったくわからない。これでも、規制委の判断を待つという方針は変わらないのか」と追求しましたが、加島裁判長は「基本的に審理方針は変わらない」と繰り返しました。
一方、「規制委の判断を待つ」と言いながら、審査会合がどのように進められるのか、「結論」がどのように示されるのか、裁判長はまったくわかっていなかったようです。「審査会合の最終結論の前に、まず敷地内断層についての判断が出されると認識している」という被告弁護団の発言に対して、「その判断はどのような形で表明されるのか」「われわれに理解できるのか」などと問い質し、傍聴席からも焦っている様子が見て取れました。
あれはまさか、「自分が判決を書かなければいけないのか」という「焦り」ではなかったのか?それが杞憂(きゆう)であることを祈ります。
最終的に、次回の口頭弁論は11月21日(木)午後1時10分~と決まりました。
口頭弁論終了後、北陸会館5階ホールで報告集会が開催され、原告・サポーター、弁護団、報道関係者など50余人が参加しました。