福島から石川県に避難してきた5人の方が新たに廃炉訴訟原告団に加わることになり、2月6日午後3時、金沢地方裁判所に訴状を提出しました。
それに先立ち、原告らは兼六園下の北陸会館に集まり、応援に駆けつけた第一次原告やサポーター・弁護団と一緒に、横断幕(下の写真)を掲げて裁判所まで行進しました。
提訴後、同会館で記者会見を兼ねた報告集会が開催され、第二次提訴の原告を代表して、浅田正文さんがあいさつしました。
浅田さんは福島第一原発から25kmほどのところで自給自足の生活をしていましたが、その生活は原発事故によって一瞬のうちに吹き飛んでしまいました。そして「親子の間の分断、夫婦の間の分断、コミュニティの崩壊」という福島の現状に触れ、「こんな悲しい思いは、私たちだけで十分です」と語りました。にもかかわらず、昨年野田内閣は大飯原発を再稼働させ、今安倍内閣は「原発ゼロをゼロベースで見直す」と言っています。浅田さんはそのことを厳しく批判し、「志賀原発の廃炉までみなさんと一緒に進んでいきたい」と決意を表明しました。
続いてあいさつに立った岩淵弁護団長は第二次提訴に至った経緯を説明し、この5人の方々の後ろには、何百人という福島の被害者の声があることを指摘しました。その人たちが未だに石川県にいて避難を余儀なくされていること自体が、そして石川県で提訴を行わざるを得ないこと自体が原発事故の被害の悲惨さを示しており、岩淵さんは、そのことを明らかにすることがこの二次提訴の大きな意義だと述べました。
報道関係者との質疑応答のあと、小川原告団副団長の発声で「団結がんばろう」を三唱して、この日の集会を締めくくりました。
第3回口頭弁論は3月4日(月)午後1時30分から金沢地裁で開かれ、新たに原告に加わった浅田真理子さんと宮田秀晴さんが意見陳述する予定です。