11月2~3日、北陸電力志賀原子力発電所の過酷事故を想定した国の原子力総合防災訓練が行われました。
訓練の想定は、石川県内で震度6強の地震が発生して志賀原発2号機の外部電源が喪失し、すべての冷却機能が失われたというもの。関係省庁や石川・富山両県の自治体約150機関、原発から30km圏内の住民ら3千700人以上が参加しました。
連絡ミスから一部自治体がTV会議に参加できなかったり、悪天候のために船舶での避難を陸路に変更したりするなど「想定外」のトラブルが相次ぎました。
原発直下の活断層問題が解決せず、再稼働の展望が全く開けていない志賀原発。こんなところでなぜ再稼働を想定した訓練をやるのでしょうか?
「私たちは、電気を生み出す一手段に過ぎない原発によって、なぜ住居を失い、生業を失い、故郷を失い、コミュニティを失うようなリスクを負わなければならないのか。そのことを原点に返って問い直す時期にいる。住民の生命、財産を守るべき責務を負う自治体が、人災である原発事故に備え、なぜこのような人格権侵害の訓練に加担するのか。人格権侵害の原因である原発の存在そのものに目を向けるべきではないか」
これは訓練終了後に発表された「2014原子力防災訓練に対する声明」(石川県平和運動センター・社民党議員団)の中の一節です。
※上から順に
北國新聞11/3、北陸中日新聞11/3、11/4
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