北陸電力は2号機の適合性審査で能登半島北部海上にある活断層の長さを96kmと評価していましたが、1月1日の能登半島地震ではその想定を大幅に上回り、半島沿岸部を含めた150kmの活断層(F43)がずれたと見られます。
またこの活断層とともに、内陸の「富来川南岸断層」も動いた可能性が高いことがわかりました(新聞記事参照)。日本地理学会災害対応チームの調査で判明したもので、志賀町で同断層とみられる地表のズレやたわみが3km以上続いていることが確認されました。
現地は志賀原発の北約9kmの地点で、北電は当初この富来川南岸断層を活断層ではないとしていましたが、2021年5月に活断層であることを認めました。同断層は志賀原発近くの海域まで伸びているものの、これまで掘削調査がされておらず、今回の地震で再評価を迫られる可能性もあります。
原子力規制委員会の山中委員長は志賀原発周辺断層について「どれくらいの断層になるのかを確定するまでに年単位の時間がかかると思っているし、審査はそれ以上の時間がかかると思う」と述べ、審査の長期化は避けられないとの見方を示しました。
北電は2026年1月の再稼働を公言していますが、大幅に遅れることが確実になりました。