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原告準備書面に裁判所が「回答」

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志賀原発株主差止め訴訟(富山訴訟)の第12回口頭弁論が1月11日、富山地裁で行なわれました。快晴の空にくっきりと浮かび上がる立山連峰を背景に、裁判所近くの舗道に集まった原告・弁護団らは横断幕や原告団旗を掲げて裁判所まで行進しました。裁判は3階1号法廷で、午後3時に始まりました。

最初に、原告弁護団が今回提出した「第26準備書面」について、水谷弁護士が要約陳述しました。
この書面は第23準備書面「『回復することができない損害』の意義」を補充するものです。
株主による差止請求権を行使するための要件である「回復することができない損害を生じるおそれ」とは、会社の全資産(北陸電力の場合約1.5兆円)をもってしても償えないような重大事故が発生した場合に限られるとする「裁判所見解」について、多くの学説や立法趣旨からしても、入口で要件を狭めてしまうのはおかしいのではないか、と主張したものです。
これに対して、その場で裁判長が「回答」しました。

裁判所によると、株式会社に回復しがたい損害が生じるかどうかはその会社の規模や業績によって判断される。大規模なインフラ整備を行なう会社などは取締役などの資力を基準にすると、ほとんどの場合に要件を満たすことになり、円滑な業務執行を妨げる。だから「会社が破綻するような損害が生じる場合のみ」とし、最終的には判決で判断すべきもの、と述べました。

これに対して、岩淵弁護団長らが直ちに反論しました。
仮に、回復しがたい損害を「会社を破綻させるような損害」と解釈したとしても、審査中の原発を維持するだけでも数千億円の大きな損害が生じるのであり、それを重大事故が起きる場合に限定する必要はない。また、取締役個人の資産を基準にすべきではないとしても、それと会社の全資産を基準とすることとの間には、論理の飛躍があるのではないか、と指摘しました。

裁判所はこの2点を踏まえて「さらに検討する」としました。
原告はさらに、立証計画の骨子などを次回示すことを表明しました。

一方、被告側は今回、原告の「第24準備書面」(新規制基準の限界)を批判する「準備書面(10)」を提出しました。
法廷では、新たな主張をする予定はないとして、原告に対して主張をとりまとめたものを提出するよう求めました。

裁判終了後、原告や弁護団・支援者らは弁護士会館に移動し、報告集会を開催しました。

次回の裁判は3月20日(月)、次々回は5月31日(水)いずれも午後3時から開かれます。

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