東京電力福島第一原発事故で被害を受けた住民らが国に損害賠償を求めていた4件の集団訴訟で、最高裁第二小法廷(菅野博之裁判長)は17日、「現実の地震・津波は想定よりはるかに大規模で、防潮堤を設置しても事故は防げなかった」として、国の責任を認めない判決を言い渡しました。
反対意見を述べた三浦守裁判官は、ひとたび原発事故が起きた際の被害の大きさに触れ「『予防原則』の立場に立って津波予測をもとに国と東電が真摯な検討を行なっていれば、事故は回避できた可能性が高い」と指摘しています。裁判官でも180度異なる見方がある中、国の責任は否定されました。
朝日新聞(6/18)
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