5月28日(土)午後1時30分より、石川県教育会館2F会議室に原告・サポーターら約50人が集まり、原告団2022年度総会が開催されました。前年に引続きコロナ禍の中、Zoomを使ったオンライン参加併用で実施されました。
最初に、北野原告団長があいさつしました。
北野さんは今年が原告団結成から10年目に当ることを指摘し、「原子力規制委員会の判断を待つ」姿勢を変えない司法に強く抗議するとともに、この一年で原告団の役割はますます大きくなっていると指摘しました。北野さんはロシアのウクライナ侵攻にも触れ、大きな歴史の転換点において、しっかりと変化を見極め、主体的・積極的に対応しようと訴えました。
次に、来賓として岩淵弁護団長があいさつしました。
岩淵さんは、高レベル放射性廃棄物最終処分場候補地の視察をして、「トイレなきマンション」の問題は簡単に解決しないことを実感しました。そして弁護団は北電の海洋調査を肩代わりした石川県を訴えた裁判から40年以上、途切れることなくたたかい続けてきていることを強調し、志賀廃炉まで共にたたかう決意を表明しました。
続いて議案審議に入り、第1号議案として浅田副団長が1年間の活動報告を、岡崎事務局担当が決算報告を行いました。
2021年度、金沢訴訟では4回の口頭弁論が開かれ、私たちは傍聴席を埋めることによって「司法の責任放棄」に対する怒りを反映させました。。
一方富山訴訟でも4回の口頭弁論が開かれ、原告は取締役会の議事録など被告らが「善管注意義務・忠実義務」を果したとする根拠、具体的資料の提出を迫っており、裁判所の「釈明権の行使」が注目されています。
第2号議案では、盛本副団長が2022年度の活動方針を提案しました。
その中ではとくに、「原子力防災計画や避難計画の不備や実効性の欠如について、自治体や住民との間で共通認識を共有していくこと」、「立地自治体と同等の内容を定めた原子力安全協定締結を拡大していくこと」の2点が強調されました。
1、2号議案は、役員改選を提案した3号議案とともに、会場の参加者および参加できなかった原告やサポーター(Zoom参加者を含む)の書面議決書を含め、圧倒的多数で可決されました。
第2部として原告団長北野 進さんが『志賀廃炉への基本戦略―原子力防災・安全協定で再稼働阻止』と題して、記念講演を行いました。
その後、「総会アピール」(下記)が原告の冬爪よしえさんから提案され、満場の拍手で確認されました。
最後に、新役員を代表して又市副事務局長(富山県平和運動センター)の決意表明と「団結がんばろう!」の発声によって締めくくられました。