4月28日、第36回口頭弁論が金沢地方裁判所205号法廷で行われました。
快晴の空の下、原告・サポーターらは午後1時に石川門下白鳥路入口に集まり、司法の責任を果すよう求める横断幕を掲げて裁判所まで行進しました。
今回も傍聴席は全36席。希望者の先着順となり、法廷前の廊下に行列ができました。
今回原告意見陳述を行ったのは全国一般石川地方本部の種井一平さん。
種井さんは今年3月16日に発生した福島県沖を震源とする地震による福島第一原発の使用済み核燃料プールの冷却停止、そしてロシアのウクライナ侵攻の中で起こった原発への武力攻撃などタイムリーな話題から原発の本質的な危険性を指摘しました。そして「福島原発事故までに一体いくつの事故があったのか、どれほどの隠蔽や事実の歪曲や改ざんが行なわれ、どれだけの地域社会が分断と対立に追いやられ、どれだけの原発労働者が被曝(ひばく)に苦しんできたのか」と述べ、福島第一原発事故を本当に最後にしなければいけないと訴えました。
被告北陸電力は4月21日に提出した「上申書」で、1月14日に行なわれた原子力規制委員会の審査会合の状況や審査会合に向けたヒアリング(2/7、3/14、4/13)について報告しました。次回審査会合の日程は未定だということです。
これを受けて裁判長は規制委員会の判断を待つという審理方針は変更しない旨表明して次回日程を決め、今回もわずか18分で終わりました。
口頭弁論終了後、北陸会館5階ホールで報告集会が開催され、原告・サポーター、弁護団、マスコミ関係者など約40人が参加しました。
集会の中で北野原告団長は、ロシアの化石燃料からの脱却の動きと絡めて原発の再稼働を目論み、審査の迅速化を狙う政府の方針に警鐘を鳴らしました。また原子力防災・避難計画や安全協定の問題にしっかり声を上げ、近隣住民と一緒に再稼働の動きを阻止していかなければならないと訴えました。
富山訴訟の和田原告団長からは富山地裁での「熱い攻防」が紹介され、裁判所が次回口頭弁論(6月15日)で「今後の審理の方針について裁判所の見解を示す」と述べており、その対応に注目すべきだと強調しました。
また「北陸電力と共に脱原発をすすめる株主の会」の中垣代表からは、6月28日の北電株主総会に向けた準備状況の報告があり、北電の株価が落ち込んでいるこの時期、原告やサポーターに対して新たな株主になってくれるよう求めました。
次回の口頭弁論は7月15日(金)、午後3時から開かれます。