2月3日(土)石川県女性センター(金沢市三社町)で映画とトークの会が開催されました。「さよなら!志賀原発ネットワーク」と「志賀原発を廃炉に!訴訟原告団」共催によるもので、約300人が参加しました。
最初に映画「日本と原発 4年後」が上映されました。製作・監督は脱原発弁護団全国連絡会共同代表として全国の原発差止訴訟の先頭に立つ河合弘之弁護士。2014年に発表され、県内でも各地で自主上映された「日本と原発」の続編です。
ピラミッドのように積み上がり、ふるさとを浸食し続ける放射性廃棄物。日本でも起こりうるテロや戦争行為で、原発は自国に向けられた核兵器と化します。高浜原発を止めた司法判断、東電元役員に下された強制起訴までの道のり。そして河合弁護士も「仕掛人」の一人である小泉元首相らによる「原発ゼロ、自然エネルギー基本法案」提出の動きなど、この4年間に刻々と変化していく原発をめぐる情況を、余すところなく記録し伝えています。
トークは3.11東日本大震災当日、福島原発から11kmの特別養護老人ホームで勤務中だった石井いづみさん。震災翌日原発が爆発し、確かな情報が得られないまま施設は避難対象区域に取り残されてしまいました。避難先への長距離移動を強いられた150名の入居者、自らも被災者でありながら入居者を守るために尽力した30名の職員の葛藤などなど…訥々とした語り口ながら、ときには福島の方言を交えて聴衆を惹きつけました。
石井さんは「当たり前のように過した日常が、家族が、職場が、実はこんなに感謝すべきものだったのか。私たちはある日突然失ってから、痛いほど身にしみました」と語り、「人間には制御できないものの事故からは何も得られません。悲しみばっかりです。広範囲に、長期に、多くの人々の命にかかわる福島のような事故をもう二度と繰返してはいけない」と訴えました。
北陸中日新聞(2/4)
※クリックすると拡大します