志賀原発を廃炉に!訴訟 原告団ホームページ

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志賀原発廃炉訴訟の口頭弁論が行われました

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5月25日、志賀原発を廃炉に!訴訟の第14回口頭弁論が金沢地方裁判所で行われました。

裁判は午後1時30分に開廷され、最初に原告弁護団の宮西弁護士が第36準備書面「『限定的』絶対安全性と、そこから導かれる新たな司法判断の枠組」を要約陳述しました。201505-25廃炉口弁14 024hh
宮西さんは担当裁判官(左右の2名)が変ったこと、また高浜と川内の仮処分で正反対の決定が下されたことを踏まえ、あらためて原発に求められる安全性とはどういうものか、ということを論じました。福島原発事故で私たちが目の当たりにしたのは、その被害の甚大さ、深刻さ、悲惨さです。私たちが原発に求める安全性は、どんな小さなミスも許さないという「絶対的安全性」ではなく、福島事故のような悲惨な事故、重大な災害は万が一にも(絶対に)起してはいけないという「限定的」絶対安全性です。宮西さんは、裁判所はその要請に応えられる新たな判断枠組を示し、その枠組にしたがって正しい判断を下してほしい(その結論は「差止め」となるはず)と述べました。

次に坂本弁護士が第38準備書面「福島第一原発1号機IC系配管小破口LOCAの可能性は否定されない」について要約陳述しました。
201505-25廃炉口弁14 028hh福島第一原発1号機の事故に関して、原告は国会事故調の報告書に基づいて、IC系配管の小破口LOCA(冷却剤喪失事故)が生じた可能性があるという主張をしていますが、被告北陸電力はそれ以外の5つの事故報告書に基づいて「その可能性はない」と主張しています。
坂本さんは被告の主張と報告書の内容を詳細に分析し、どの報告書も小破口LOCAが生じた可能性を否定していないことを明らかにしました。そして被告が自らに都合よく報告書の内容をねじ曲げ、ミスリードしていることを、パワーポイントを使ってわかりやすく説明しました。

最後に北野原告団長が意見陳述を行いました。
201505-25廃炉口弁14 017hh去る5月13日の原子力規制委員会有識者会合では、志賀原発敷地内断層の評価について「活断層の可能性が否定できない」という見解で一致しました。本訴訟における私たちの主張を、4人の専門家が揃って追認した形です。そのことを踏まえて北野さんは、「裁判所は速やかに結審し、私たちの請求を全面的に認める判決を出してほしい」と訴えました。
北野さんは、志賀原発建屋の立地は最初から現在地だったわけではなく、反対運動の影響で二転三転した経緯をあらためて振り返りました。そして、現在の結果は、そんな所にあえて建てた北陸電力の安全性に対する意識がもたらしたものであり、自ら墓穴を掘ったに等しい、と述べました。

このたびの有識者会合の議論を受けて、多くの方から「もう裁判は大丈夫だね」などと言われますが、決して楽観することはできません。現に北陸電力は有識者会合の直後に、2号機に加えて1号機の適合性審査申請を示唆しています。彼らは行政訴訟も視野に入れ、簡単にあきらめるとは考えられません。たたかいの中で私たちの側から追い込んでいかないと、「再稼働断念・廃炉」への道は決して開けない。そのことをお互い肝に銘じて、一層の努力をして行きましょう。

弁論終了後の進行協議では、次回(7月27日)被告北陸電力は、敷地内断層の危険性について述べた第35準備書面に反論する書面を提出することを表明しました。原告弁護団としては、なるべく早く主張のやりとりを終えて立証段階に入りたいと考えており、証人申請の準備を進めています。

口頭弁論終了後、兼六園下の北陸会館で報告集会が開催され、原告・サポーター、マスコミ関係者など80余人が参加しました。201505-25廃炉口弁14 019hh
次回口頭弁論は7月27日(月)、次々回は10月15日(木)、いずれも午後1時半から同地裁で開かれる予定です。引き続きご支援くださいますよう、よろしくお願いいたします。

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