志賀原発を廃炉に!訴訟 原告団ホームページ

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2022年6月30日
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北電株主総会アピール行動に参加

北陸電力の株主総会が開催された6月28日、原告団は「北陸電力と共に脱原発をすすめる株主の会」の呼びかけに応え、富山本店前でのアピール行動に参加しました。

朝からぐんぐん気温が上がる中、富山、石川両県から集まった株主や原告団のメンバーは9時からアピール行動を開始。株主の会の和田廣治さんが司会進行を務め、北野原告団長や盛本副団長(社民党石川県連合代表)もマイクを握り、北陸電力の脱原発への経営方針の転換を求めました。
特に関心を集めたのは珠洲市を震源とした6月19日の震度6弱の地震です。地下にたまった熱水が原因ではないかとの仮説が提起さえていますが、詳細な地震発生のメカニズムは不明で、今後、周辺の活断層へ影響を与え、さらに大きな地震を誘発するのではないかとの懸念が高まっています。志賀原発の一日も早い廃炉を求める声が相次ぎました。
9時40分、株主総会に出席する株主が本店内へ移動した後は北野原告団長と盛本副団長が道行く人たちや本店敷地内で警備を担当する社員らへのアピールを続けました。

総会は過去最短だった昨年より若干長く11時41分に終了。再び本店前に集まり報告集会が行われました。司会の和田さんと株主の会代表の中垣たか子さんから怒りの報告がありました。
総会では「原子力発電事業はおこなわない」とする定款変更など6本の株主提案や会社議案に対する修正動議4本がいずれも否決。会社議案に対する質疑では今年も不誠実な回答が繰り返されました。
現在、2号機は新規制基準適合性審査が続いていますが、審査終了・再稼働の見通しは経営に直結する問題です。しかし経営陣は「審査を受ける立場だから言えない」と答えるのみで、審査の展望すら示そうとしません。
ロシアのウクライナ侵攻で、原発への武力攻撃やテロ攻撃への懸念も高まっており、使用済み核燃料プールのある原子炉建屋天井の厚みについての質問もありました。これに対しても「テロ対策のため回答を控える」とのこと。側面と異なり天井が薄いのは周知の事実。現状を明らかにし、防護対策を語るべきなのに、そういう姿勢は全く見られません。
過去最大の赤字を計上した今年の株主総会ですが、11年以上も発電しない原発に対して毎年数百億円という多額の維持管理費をかけ続けていることへの反省もありません。
年に一度の株主総会であり、現在の経営方針に自信を持っているのならば、具体的な数字や根拠を明らかにしながら、丁寧に堂々と説明責任を果たすべきです。脱原発株主の会と現経営陣の間で大きな見解の相違があるとはいえ、不誠実な回答が繰り返されていることは残念と言わざるをえません。

原告団は7月19日(火)17時からZoomによる学習会を予定しています。富山訴訟の原告団長でもある和田廣治さんを講師に、株主総会の詳細な報告を受けて問題点について学ぶ場としたいと思います。関心のある方は原告団までご連絡ください。

2022年5月29日
by ok
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原告団総会を開催しました

5月28日(土)午後1時30分より、石川県教育会館2F会議室に原告・サポーターら約50人が集まり、原告団2022年度総会が開催されました。前年に引続きコロナ禍の中、Zoomを使ったオンライン参加併用で実施されました。

最初に、北野原告団長があいさつしました。
北野さんは今年が原告団結成から10年目に当ることを指摘し、「原子力規制委員会の判断を待つ」姿勢を変えない司法に強く抗議するとともに、この一年で原告団の役割はますます大きくなっていると指摘しました。北野さんはロシアのウクライナ侵攻にも触れ、大きな歴史の転換点において、しっかりと変化を見極め、主体的・積極的に対応しようと訴えました。

次に、来賓として岩淵弁護団長があいさつしました。
岩淵さんは、高レベル放射性廃棄物最終処分場候補地の視察をして、「トイレなきマンション」の問題は簡単に解決しないことを実感しました。そして弁護団は北電の海洋調査を肩代わりした石川県を訴えた裁判から40年以上、途切れることなくたたかい続けてきていることを強調し、志賀廃炉まで共にたたかう決意を表明しました。

続いて議案審議に入り、第1号議案として浅田副団長が1年間の活動報告を、岡崎事務局担当が決算報告を行いました。
2021年度、金沢訴訟では4回の口頭弁論が開かれ、私たちは傍聴席を埋めることによって「司法の責任放棄」に対する怒りを反映させました。。
一方富山訴訟でも4回の口頭弁論が開かれ、原告は取締役会の議事録など被告らが「善管注意義務・忠実義務」を果したとする根拠、具体的資料の提出を迫っており、裁判所の「釈明権の行使」が注目されています。

第2号議案では、盛本副団長が2022年度の活動方針を提案しました。
その中ではとくに、「原子力防災計画や避難計画の不備や実効性の欠如について、自治体や住民との間で共通認識を共有していくこと」、「立地自治体と同等の内容を定めた原子力安全協定締結を拡大していくこと」の2点が強調されました。

1、2号議案は、役員改選を提案した3号議案とともに、会場の参加者および参加できなかった原告やサポーター(Zoom参加者を含む)の書面議決書を含め、圧倒的多数で可決されました。

第2部として原告団長北野 進さんが『志賀廃炉への基本戦略―原子力防災・安全協定で再稼働阻止』と題して、記念講演を行いました。


その後、「総会アピール」(下記)が原告の冬爪よしえさんから提案され、満場の拍手で確認されました。

最後に、新役員を代表して又市副事務局長(富山県平和運動センター)の決意表明と「団結がんばろう!」の発声によって締めくくられました。

2021年6月26日
by ok
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北陸電力の株主総会で

6月25日、富山市の北陸電力本店で、今年の株主総会が開催されました。

この日は朝8時40分から、石川・富山の「北陸電力と共に脱原発をすすめる株主の会」(中垣代表)の会員や支援者らが同社前でアピール行動を行い、「志賀原発を廃炉に!訴訟原告団」からも北野原告団長と盛本副団長が参加しました。

今年も同社はコロナ対策を名目に、総会招集通知に「株主さまの健康状態にかかわらず、株主総会当日のご来場をお控えいただくようお願い申しあげます」と記載したり、株主の質問を3分から2分に制限して審議時間の大幅削減を図るなど、株主総会の形骸化を画策しています。
その一方で、不要不急の志賀原発再稼働のための工事を感染状況に関わりなく続けているのです。

午前10時からの総会には、92名の株主が出席(昨年は105名)しました。
「株主の会」を中心とする90名の株主は「原子力発電事業からの全面撤退」など定款変更を求めて、共同で株主提案を行いました。
出席した株主によると、予定時間内に終わらせるために議長が強引な議事運営を行なったり、株主の質問にまともに答えず「回答を差し控える」を連発するなど、近年まれに見るひどい運営だったということです。
中でも「志賀原発も60年運転延長が可能と考えている」(H常務)という発言は、地元自治体にとっても「寝耳に水」であり、今後あらゆる機会を捉えてその責任を追及し撤回を求めていかなくてはなりません。

いずれも北陸中日新聞(6/26)
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