志賀原発を廃炉に!訴訟 原告団ホームページ

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2015年7月28日
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志賀原発を廃炉に!訴訟口頭弁論の報告

7月27日、志賀原発を廃炉に!訴訟の第15回口頭弁論が金沢地方裁判所で行われました。

裁判は午後1時30分に開廷され、最初に原告の山添和良七尾市議が、志賀原発30km圏の住民の声を代弁する形で意見陳述陳述しました。
201507-27廃炉口弁15 023hh山添さんは、堂下原告団事務局長の地元のすぐ近く、旧志賀町稗造(ひえづくり)地区(七尾市中島町)に住んでいますが、2011.3.11フクシマ事故の前後では原発に関する「常識」が180度変わったといいます。
原発は危険きわまりないもの、ひとたび事故を起すと筆舌に尽くしがたい被害を起します。「故郷に帰りたくても帰れない」という叫びを聞くたびに、「明日はわが身」という思いを強くしたと訴えました。
山添さんは北電との安全協定の見直しにふれ、羽咋市、中能登町と連携して立地自治体と同様の権限を求めていくことを表明しました。

次にこの4月から原告弁護団に加わったばかりの小島弁護士が、第45準備書面「世論と社会通念」について要約陳述しました。201507-27廃炉口弁15 032hh
小島さんは新聞社やTV局などの各種世論調査の結果を示し、脱・減原発を支持する国民の意思が、もはや一過性のものではなく、社会通念ないし社会観念として定着したことを明らかにしました。また新たな規制基準に基づく原発再稼働についても国民の大多数が反対しており、現行の安全管理体制が全く信頼されていないことも浮き彫りにしました。
小島さんは最後に、裁判所はこれら新しく定着した社会通念(社会観念)を前提とした判断を行わなければならない、と訴えました。

続いて宮本弁護士が第46準備書面「敷地内断層」について要約陳述しました。
宮本さんは7月17日に出された原子力規制委員会専門家会合の「評価書案」を要約し、裁判所に対して、中身をよく見て冷静に判断すれば、結論は誰の目にも明らかだと訴えました。

原告弁護団からはこの他に第42準備書面「富来川南岸断層」、第43準備書面「震源を特定せず策定する地震」、第44準備書面「原発の必要性」を提出し、被告の「反論」に対する再反論を行いました。
被告北陸電力からは「敷地内断層」についての書面が提出され、規制委員会の5月の評価会合について、「有識者はスケッチと写真という限られた情報に基づいて推論を述べているにすぎない」などと相当ズレた認識を披瀝しました。

最後の進行協議では、裁判長から「この訴訟には多くの争点があるが、それぞれどういう主張をしているのか、かみ合っているのかいないのか、そのことについて整理案を出したい。それを基に、今後の証人尋問など必要性を考えていきたい」という意向が表明されました。
201507-27廃炉口弁15 013hh口頭弁論終了後、兼六園下の北陸会館で報告集会が開催され、原告・サポーター、マスコミ関係者など80余人が参加しました。

「福井から原発を止める裁判の会」の奥出さんからも、大飯訴訟控訴審の状況について報告があり、連帯してたた201507-27廃炉口弁15 040hhかう決意表明がなされました。

次回口頭弁論は10月15日(木)、次々回は2016年1月25日(月)、いずれも午後1時半から同地裁で開かれる予定です。引き続きご支援くださいますよう、よろしくお願いいたします。

2015年7月18日
by ok
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規制委有識者会合で評価書案を提示

7月17日、原子力規制委員会は都内で有識者評価会合を開き、北陸電力志賀原発の敷地内にあるS-1およびS-2、S-6断層について、「活断層である可能性を否定できない」とする評価書案を提示しました。
この日の会合では、規制委事務局が示した文案に対して、有識者から「それはわれわれの考えとあまり合っていないのではないか」などと厳しい意見が続出しました。
201507評価書案chnhh201507評価書案chn2

 

 

 

 

 

北陸中日新聞(7/18)
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2015年7月2日
by ok
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大飯控訴審第4回口頭弁論を傍聴

7月1日午後2時より名古屋高裁金沢支部において、関西電力大飯原発3・4号機差止訴訟控訴審の第4回口頭弁論が行われました。
志賀廃炉訴訟の原告・サポーターも十数人が支援に駆けつけました。

201507大飯控訴審口弁④ 024hh法廷では最初に、福島県いわき市で5人の子育てをしながらさまざまな活動をしている菅沢弁護士が意見陳述を行いました。菅沢さんは自らの体験を基に、福島原発事故が残した傷跡について、切々と語りました。住民対話の場では「今の方がつらい」という声が多くあがる。原発事故による避難とコミュニティ崩壊、放射能汚染問題は複雑さを増し、課題は細分化して見えにくくなり、可視化しにくくなっています、と訴えました。

続いて市川弁護士が福島原発事故の被害に遭った11人の陳述書の内容をピックアップして、パワーポイントでプレゼンしました。
陳述書を提出した一人は「私たちは被害を受けたものとして、二度と同じ思いを他の誰にも経験させたくないと思っています。事故の真実も責任も明らかにされないままに、原発の再稼働など考えられないことです。…それは私たちの犠牲をあざ笑うことです」と記述しています。

最後にあの『日本と原発』の要約バージョンを30分にわたって上映しました。
震災の直後に発生した福島原発事故によって、救助作業ができずに尊い命が失われた請戸地区の悲劇。「あの程度」で済んだのは偶然のたまもので、使用済み核燃料の状況によっては、東日本全体が壊滅する可能性があったこと。しかしにもかかわらず、新たに策定された新規制基準は原発の安全性を何ら保証するものではないこと、などなど。
映像による訴えは強い力を持って、裁判所に響き渡りました。

弁論終了後の進行協議で関西電力は、次々回期日は入れなくてもいいと言いました。彼らは地震問題など十指にのぼる対立点に対して反論せず、「これ以上主張することはありません」と述べ、それに対して裁判所も反論を促す気配はありません。
原告と被告の言い分が嚙み合わないまま、対立点がなかったことにされて川内訴訟のような判決がなされることは、何としても阻止しなければなりません。

201507大飯控訴審口弁④ 011hh閉廷後、北陸会館(兼六園下)5階ホールで記者会見と報告集会が開かれ、原告、弁護団、支援者、マスコミ関係者ら約80人が参加しました。

原告および被告の準備書面、意見陳述書などは「福井から原発を止める裁判の会」ホームページ http://adieunpp.com/judge/kousai.html をご覧ください。

第5回口頭弁論は9月14日午後2時から同高裁で行われる予定です。